巨人・中田翔内野手(33)が早くも全開モードだ。

 昨季は8月下旬から岡本和に代わって4番打者を務め、打率2割6分9厘、24本塁打、68打点をマーク。今季は「キャリアハイ」を目標に掲げ、宮崎での春季キャンプでも精力的に汗を流している。2日からは午前7時開始のアーリーワークにも参加。今回は3人1組で計6グループに分けられ、中田はリーダーに指名され、岡本和と秋広を従える立場となった。朝練を終えると、連続ティーなどで自分がこなしたスイング数を各自で記入し、グループごとの総計がクールごとに集計されていく。

 アーリーの責任者でもある大久保博元打撃チーフコーチ(56)によると、1位を勝ち取ったグループは7日からの第2クールで「(スイング数を)優遇しましょうと。あまりにもすごく打ってくれたらゼロもある。特典は用意しているんです」という。

 厳しい練習にゲーム性も持たせたとなれば、トップ争奪戦が加熱するのは当然。とはいえ、ベテランと若手が混合したチーム編成で、バリバリの体育会系で実績の少ない若手が〝下働き〟するのは自然の流れだ。ましてや中田チームの場合は秋広が最年少。しかも固い師弟関係で結ばれ、オフも自主トレをともにしたとなれば、誰がスイング数を稼ぐ必要があるかは明らかだった。

 そんな中で大久保コーチは中田が秋広にかけたという〝圧〟について爆笑しながら「中田翔は秋広に『ビリになったら〇〇〇〇』と(笑い)。こっちの思惑通りのキャプテンシーと〝番長シー〟を出してくれて。恐ろしいチーム。秋広は必死になって打っていましたよ(笑い)」と文字にできないワードで奮起を促したという。

 秋広自身も中田師匠に言われるまでもなく察していたようで「グループが決まった瞬間に覚悟していました」と笑った。もっとも、中田自身もふんぞり返っていたわけではない。チーム全体では秋広の「1500」を筆頭に岡本和が「1000」、中田も「500」をこなした。

 こうした身内同士の会話で、冗談じみた〝中田節〟が飛び出すのも心身ともに充実している証しだろう。今季も期待できそうだ。