平昌五輪スピードスケート女子500メートル金メダルの小平奈緒氏(36)が伝えたい〝言葉〟とは――。

 昨年10月の全日本距離別選手権を最後に引退した小平氏は、母校・信州大の特任教授として教壇に立ちつつ、全国各地で講演活動を行っている。31日の取材では「こんなに過去のことを振り返ったことがなかったので、過去の経験を誰かに伝えることの難しさ、自分自身がこんな歩みをしてきたのかと気づくことがあった。これまでの経験は、これからの活動にも生かされるんだなと思った」と振り返った。

 現役生活を通じて数多くの経験を積んできた一方で〝氷上の哲学者〟として、自身が感じた思いを口にしてきた。そんな小平氏が講演会で特に発する〝言葉〟は何なのか。「私自身も自分の言葉というものを残してきた。言った方がいいですか…?」と笑みを浮かべた上で「オランダ生活でふと感じた『与えられるものは有限、求めるものは無限』という話はよくしている」と明かした。

 2014年ソチ五輪後にオランダで実施した2年間の武者修行で得た〝言葉〟。これは今の小平氏にも当てはまるという。「与えられているものも多いんですが、自分から求めていく未来、こう描いていきたいなという気持ちがある。改めてそれはスケートだけじゃなくて、こう人生全体に生きると思った」と神妙に語った。

 この日は都内で開かれた「2022年度ホワイトベア・スポーツ賞」に出席。「現役時代の活動を評価されて表彰されることは、もうこれが最後かなというふうに思うので、ありがたくいただきました」と謝辞を述べた。