J1FC東京のMF松木玖生(19)が、青森山田高時代の恩師で今季からJ2町田で指揮を執る黒田剛監督(52)の成功に期待を寄せた。

 昨季は高卒の黄金ルーキーとして脚光を浴びる中、開幕からスタメンをつかむとリーグ戦31試合に出場して2ゴールとインパクトを残した。プロ2年目でマークが厳しくなることも予想されるが、ここまでの仕上がりは順調そのもの。30日のJ3YS横浜との練習試合でも2アシストをマークするなど、むしろ成長が加速している。

 練習試合でも多くの得点に絡んでおり、松木は「余裕も生まれてきて、周りが見えるようにもなってきた。周りとの関わりも良くなってきている」と今季さらなるブレークに自信を深めている。

 そんな松木に負けず劣らず注目を集めているのが恩師の黒田監督だ。松木の3年時に高校3冠を達成するなど青森山田高で数々の伝説とともに常勝軍団を築くと、今季から町田の指揮官に電撃就任。高校サッカー界からJリーグ監督への転身は異例の中、さっそく練習試合で札幌、京都、鹿島とJ1勢に3連勝するなどその手腕が大きな話題を呼んでいる。

 恩師の挑戦に松木は「高校、中学からずっと自分のことを面倒見てくれた監督が、Jリーグのステージに立つことはすごくうれしい」。今季はJ1とJ2で舞台こそ異なるものの、日本最高峰のJリーグでともに戦うことを喜んでいる。

 また「監督自身も『Jリーグは初めてなので不安』という部分は言っていた」と意外な本音も吐露していたようだが、松木は「あの人ならやっていけると思う」と断言。その指導力を間近で見てきた立場から恩師の成功を確信している。

 高校サッカー界のレジェンドとも言える2人が、今季のJリーグで話題の中心となりそうだ。