鷹にとっては複雑な代表発表だったようだ。3月に開催される第5回WBC日本代表の30選手が決まった。ソフトバンクからは先行発表の甲斐拓也捕手、近藤健介外野手に加えて、内外野をこなせる俊足の周東佑京が選ばれた。ただし、全30選手のうち15人を占めた投手の選出はゼロ。斉藤和巳投手コーチ(45)は26日にペイペイドームで取材に応じ「開幕に向けて考えれば、現場にいる者としては、選手がずっといてくれるのですごい助かる」としながらも「プロ野球の『代表』というところに自チームの投手が1人も選ばれていないというのは、やっぱり思うところはある」と複雑な心境を吐露した。
これまで自他ともに認める「投手王国」だったソフトバンクの戦力事情を如実に物語る結果となった。とりわけ新任の斉藤コーチには、メッツに移籍した千賀に代わるエース養成、さらには若手育成に大きな期待が寄せられている。
「自チームの選手が世界の舞台で戦っている姿を見たい。選ばれた人間にしかできない経験というものがあるから。それは財産。選手が出れば出るほど頭を悩ますことになるけど、日本球界を考えれば、それはありがたいこと。やっぱり選ばれる選手が出てきてほしい」(斉藤コーチ)
WBC過去4大会で、ソフトバンクは選手を大量に供出してきた。かつての首脳陣の悩みは強さの裏返しでもあった。投手中心の守り勝つ野球で「常勝軍団」が輝きを取り戻すためにも、代表クラスの台頭が待ち望まれている。












