東京・狛江市で90歳の女性が強盗に襲われて死亡した事件で、年明けから関東各地で起きている強盗事件との関連性が見えてきた。12日に千葉で起きた強盗致傷事件で逮捕された男のほか、先月5日に東京・中野区で起きた強盗致傷事件で21日に逮捕された男のスマートフォンからも、狛江市の強盗殺人事件と関連する情報が見つかった。相次ぐ強盗で関東、いや日本中が警戒モードだが、被害に遭わないためにはどうすればいいのか?

 狛江市の住宅で住人の大塩衣与さん(90)が遺体で見つかった強盗殺人事件で、防犯カメラの映像などから、大塩さんは事件当日の19日、いったん外出して午前11時ごろに帰宅したことが23日、捜査関係者への取材で分かった。遺体を司法解剖した結果、正午ごろに死亡したとみられ、帰宅から約1時間以内に襲われた可能性がある。

 捜査関係者によると、防犯カメラの映像などを調べた結果、大塩さんは19日午前9時ごろ、自宅近くからバスで小田急線狛江駅に移動。隣の喜多見駅まで電車に乗り、駅前のスーパーに立ち寄って同11時ごろに帰宅した。同居する家族は朝、家を出ており不在だった。

 この事件では、実行犯が使用したレンタカー2台が警視庁によって押収され、うち1台から複数人のものと見られる所持品が発見された。

 12日に千葉で起きた強盗致傷事件で逮捕された男のスマートフォンから狛江市の事件と関連する情報が見つかっていた。先月に中野区で起きた強盗致傷事件で21日に逮捕された男のスマートフォンからも同様の情報が見つかっており、一連の事件の背後には指示役がいて、複数の実行犯グループを動かしていた可能性が浮上している。
 千葉と中野以外の強盗事件との関連も疑われており、さらなる犯行の可能性もある中、防犯対策の専門家・京師美佳氏は「今後、犯行が関東以外に飛び火するかもしれない」と警鐘を鳴らす。

「犯行が手荒で雑なことから、闇サイトで雇った素人の実行犯を指示役が“駒”のように使っているように見える。実行犯が逮捕されたら新たな実行犯を雇えばいいというスタンス。ただ、連日のニュースで関東での警戒感は高まっているので、突然、犯行エリアを関東以外に変えてくる可能性がある」

 実際、特殊詐欺グループなどの犯罪組織は、狙っている地域での詐欺の成功率が下がってくると、全く別の地域に狙いを変えることは珍しくない。今回の関東連続強盗事件でも警戒心の高まりに対応して、指示役が狙いを関東以外に変える可能性がある。そうなると、もはや全国どこにも安全な場所はなくなるだけに、一刻も早い対策が必要になってくる。

 自宅が狙われないために今すぐやれることはないのか?「自宅に防犯カメラもしくはダミーを設置している家なら、あえて防犯カメラがあると告知するステッカーを自宅前に貼ることで、強盗犯に防犯意識の高さを感じさせ、あきらめさせる可能性が高まる。また、ガラス窓に防犯フィルムを貼ったりドアに補助錠をつけることも有効。もし狙われても侵入するのに時間がかかるので、あきらめる可能性が高まる」(京師氏)

 一方で、こうした犯罪グループは狙いをつけた地域の下見もしている。直接、訪れてチェックすることもあるが、遠隔地の場合はネットを駆使して街の景観をチェックし、狙いを定めることも多いという。その場合、富裕層だと認識されると狙われるリスクが高まるだけに、自宅が写っていて不安な場合は管理者に連絡してモザイクをかけてもらうなどの対応を求めることも重要だ。

 対策できることはしっかりして、リスクを軽減したいところだ。