巨人が誇るサイド左腕の視線の先には…。今季の大活躍により、年俸が大台突破となる1億1000万円となった巨人の救援エース・高梨雄平投手(30)。抜群の安定感を誇り、中継ぎ陣の中でもひときわ存在感を放っている左腕だが、驚かされるのは投球内容だけではなかった。

 不動のセットアッパーだ。今季は59試合に登板して2勝0敗の25ホールド、防御率2・14。これで楽天時代から6年連続40試合以上登板を達成すると、オフには結婚も発表するなど、今年も順風満帆な1年とした。

 先月30日に行われた契約更改時には「ちょっと野望としては大勢がけがしたりとか、ちょっと疲れたっていう時に、クローザーでちょっと名前が挙がるくらいの投球をシーズン中にしておきたいなというのはありますね」とセットアッパー&クローザーの二刀流挑戦の夢も明かし、さらなる飛躍を誓った。

 貴重な中継ぎ左腕として年々存在感も増しているが、自身の武器はその投球術だけではない。全体練習が行われていた今季終盤のジャイアンツ球場でのこと。後輩左腕・今村へ、投球時の力の伝わり方についてアドバイスを送っていた。具体的な指導内容について、高梨は「簡単に言うと『チャクラ』が大量にあっても、それを放出する際にコツがつかめてないと『術』が弱くなるでしょう? その部分のアドバイスですね」と、人気少年漫画「NARUTO」の用語を使いながら、分かりやすく解説した。

 普段から、分かりやすい説明と巧みなトークスキルには、後輩選手だけでなく報道陣からも定評がある。その的確な取材対応は常に意識しているようで「自分の話をファンの方に伝えるには原稿にしてもらうしかないですから、伝えるときは極力分かりやすく説明するようにしています。目を引いてもらえるように(NARUTOの用語のように)時折キラーワードを入れたりもしてますね」と真意も明かした。

 その表れとして、24日に地元・川越で行われたトークショー後には「大丈夫ですか? これちゃんと原稿になりますか?」と、報道陣に対して「撮れ高」の心配も寄せるほど――。チームの救援エースは、自慢の話術を武器に、メディアの先にいるファンまでをも常に意識しているのだった。(金額は推定)