阪神・岡田彰布監督がインタビューに応じ、今オフ15年ぶりに復帰した古巣の現状を赤裸々に語った。理想とする野球や、20代中心の若いチーム編成の現在の猛虎で、久々の現場指揮となった秋季キャンプで感じた野球人としての世代間ギャップ…。12球団最年長監督で迎える来季、65歳の指揮官が描く17年間遠ざかっているアレ(優勝)へ向け、口ぐせの「はっきり言うて」連発で前後編にわたり〝本音〟を披露した。
【阪神・岡田新監督インタビュー(前編)】
――就任から2か月。チームの様々な部分に〝変革〟の必要性を感じているのか
岡田監督 それはもう、あるな。特に戦術な。やっぱり点を取れなかったというのは、変えていかないとな。見てる人も、そんな弱いチームじゃないっていうのを分かっていると思うしな。そのためにも、やっぱり、しっかりした野球な。チームがこういう野球、こういう方向に進んでいったら勝てるというな、ちゃんとしたビジョンがないとあかんよな。お~ん。
――得点力不足を補う戦術面では「ベンチで点を取る」とも
岡田監督 そりゃ、年間で5勝ぐらいはベンチワークで点取って、勝たな。そんな難しいことじゃないんやけどな…。
――矢野前監督時代は3位、2位、2位、3位。近年、足りなかったものにも直結する
岡田監督 戦術の差ってものすごい大きいと感じるよ、ここ何年か見てて。『なんで、ここバントせんの?』とか『なんで、ここピッチャー代えんの?』とか。ネット裏から試合、見ててな。ほんま最近…なんか、こう…ピタッとハマるいうんかな。そういう勝ち方って少な(く)ない? 誰かが打ったから勝ちました、誰かが完封したから勝ちましたとか。分かりやすい試合ばっかりなんよ。お~ん。見ている人も、よう分からんようなところで勝つ野球。そういうのもアレ(優勝)には4、5試合は必要なんよ。
――勝ち方、負け方にも理想がある
岡田監督 いや、もう終わってみたら勝ってたいうのが一番いい。『勝ちにいく』じゃなくて。勝ちに行くっていうのは、当たり前やんか。試合前から負けるための試合なんか、せぇへんわけやから。そりゃ負けるよ。50試合ぐらいは、お~ん。いつも思うてんけど、どういうふうにして負けるかや。前の(阪神監督の)時も『分からんように負けっ』て言うてたくらいや。そうじゃないとファンも納得せぇへんやろしな。
――秋季キャンプでは、課題の守備面の練習が多かった。来年2月の春季キャンプは
岡田監督 春はより勝つためのことをな。どうしたら勝てる?っていうな。当然、実戦もあるしな。だから秋は、決まりごとの徹底よ。ちゃんと基本ができて、そっからの応用や。上辺だけの基本なら応用までいっても、うまいこといけへんし。やっぱり、しっかりした基礎、土台よ。それが反復練習ということやんか? これまではもう、上辺ばっかり。だから、もろいんや。崩れた時にな。
――現役時代や過去2度の監督時代などと比べ、今の選手に気質の違いを感じるか
岡田監督 野球にものすごい興味を持っとんな。今の選手ってな。それはええことやわ。秋季キャンプでもな。今まで野球やってたけど『こんなことあるんや』っていうな。新しい発見を言ってやると、ものすごい興味持つよ。はっきり言うて。
――昔の選手には当たり前のことも今の選手には、当たり前でないことも
岡田監督 昔はな…みんな、言わんでも分かってた。でも、今はな…ひと言、言うと『えっ!』って。だから、今まで言われたことないんやろな。例えば、盗塁された時(二遊間の選手の)タッチはワンバンやったら、上から下。下から上でうまいこと捕っても、みんなセーフになってまうやんか。ワンバンってことはある程度、ギャンブル的になるわけやから。送球ワンバンでもタッチは上から下、って分かっていない。ワンバンなら下から上で捕るって思いこんでる。それは封殺アウトにする時の動きやんか。
――昔から普遍的なことが多い
岡田監督 ショートバウンドでもな、(グラブの)芯で捕ってしもうて。タッチの時は(グラブの)網で捕らな。それで走者へのタッチは、網でせな。そのためにグラブに網はついてるねんで。そういうのを教えてもらってないというな。そんなことでも、今の選手に言うたら、新しいことになるねんな。でも、そういうのを積み重ねれば、より野球に興味を持ちだすし、プレーもうま(く)なる。俺らが昔、普通にやっていたことが、今の子には新しいことになるんよ。その辺やな…時代っていうのは…。












