未知なる領域を目指す――。日本サッカー協会は1日、カタールW杯(20日開幕)のメンバー発表会見を都内のホテルで開催し、日本代表の森保一監督(54)が26人を発表した。かねて史上初ベスト8を目標に掲げる中、代表常連メンバーのFW大迫勇也(32=神戸)、FW古橋亨梧(27=セルティック)、MF原口元気(30=ウニオン・ベルリン)が落選。まさかの選考となったものの、指揮官の表情からは覚悟が垣間見えた。

 ついに勝負の布陣が決まった。1次リーグでは、優勝経験国のドイツ、スペイン、2014年ブラジル大会ベスト8のコスタリカと対戦。死の組を突破するべく、森保監督はギリギリまでメンバーを熟考し、最終的には今朝決めたという。集まった233人の報道陣と28台のカメラの前で26人のメンバーを1人ずつ読み上げた。MF南野拓実(27=モナコ)、MF久保建英(21=レアル・ソシエダード)らが選出された一方で、大迫、古橋、原口が選外となった。

 限られた人数で戦うしかないのが、W杯の宿命。森保監督は「一緒にカタールの地で戦いたい選手たち。その力がある選手だと思う」と実力を認めつつも、苦渋の決断を下した。「これまでの活動と現状、W杯を見据えた時に、選手一人ひとりのパフォーマンスデータを収集してメンバー選考につなげている。W杯の長期の戦いでチームとして戦う時に考えて結論を出させてもらった」。チームが勝つために、今の戦力で組めるベストなメンバーをセレクトした。

 4大会連続出場のDF長友佑都(36=FC東京)や主将のDF吉田麻也(34=シャルケ)らベテラン勢も名を連ねる中で、東京五輪代表が10人(オーバーエージ組を除く)選出。前線にW杯経験者がゼロという構成については、スタッフミーティングでも議題に挙がった。ただ、森保監督はベテランと若手の融合に大きな期待を寄せる。「経験がない選手の『W杯で成功したい』という野心とエネルギーを期待したい」と力強く言い切った。

 ラスト14秒でベスト8への扉が閉ざされた18年ロシア大会から4年。いよいよ運命の戦いが幕を開ける。「世界の舞台で日本人が一丸となって戦って、新しい景色を見られたら」。W杯初出場となった1998年フランス大会から24年。日本サッカー界は新たな物語を描いていく。