現役ラストレースとなったスピードスケート全日本距離別選手権(長野・エムウェーブ)の女子500メートルで優勝した平昌五輪同種目金メダルの小平奈緒(36=相沢病院)が23日、自身のインスタグラムを更新し「競技人生で1番幸せな日を無事に終えることができました」との書き出しで胸中をつづった。
小平の1つの転機となったのは、1998年長野五輪だった。「小学5年生の冬の出来事でした。今も心に刻まれている風景があります。スタート前の静寂から、号砲とともに一気に熱気を帯びた空気が広がって、息をのんで見守る人、ありったけの気持ちを声援に乗せる人。画面越しに、鳥肌が立つとはこういうことかと、その時初めて知りました」。選手、観客が一体となる姿に衝撃を覚えた。
あれから約24年。小平のラストレースには、大勢のファンが会場に足を運んだ。「夢にまで見た風景が、あの時と同じ会場で、目の前に広がっていました。画面越しでは知り得なかった、人の温度だとか、呼吸だとか、空気感というものでしょうか、とにかく、これまでで1番心が震えた瞬間を生きることができました。みんなでつくった優しくて温かい空間を、みんなで共鳴しながら過ごした時間は一生忘れられないものになりました」と感謝の思いをつづった。
現役生活に別れを告げた。しかし「知るを愉しむ」というベースは今後も変わらない。「学校やスケートでは知り得なかった世界が、まだこの世にはたくさんある。その世界へ、足を踏み入れてみたいという冒険心が募ってきたのが〝今〟だったというのが、この競技に区切りをつけるきっかけになりました。これからの歩みは『できないこと』からの始まりです。まだまだ歩みは止めません。できれば、またたくさんの人と手を取り合って歩みを進めていきたいです」と決意を新たにした。
最後に「信州の山の頂上から、今ここに抱いているありったけの『ありがとう』を叫びたい気分です。ありがとうございました」と締めくくった小平。最後まで多くのファンに感動を届け続けた。












