セ・リーグのCSファイナルステージ第3戦(神宮)は、リーグ覇者のヤクルトが3位の阪神に6―3で逆転勝ちを収め、4勝0敗(アドバンテージ含む)で日本シリーズ進出を決めた。今季限りでの退任が決まっている阪神・矢野燿大監督(53)にとっての最後の試合は、課題とされた守備の乱れで試合を引っくりかえされるという、後味の悪い幕切れとなってしまったが…。新監督に内定している岡田彰布氏(64)は、チームの課題をどう修正してくるのか。
最後はつらすぎる結末だった。もう後がないなかで迎えたファイナル第3戦。3点リードの7回、100球を超え、疲れの見えたエース・青柳が二死満塁とピンチを招くと、迎えた山崎の一、二塁間のゴロを一塁手・マルテが二塁へ悪送球。ボールが転々とする間に2点が入り1点差。さらに青柳の後を受けた2番手・浜地が二死満塁から村上を一塁線への当たりそこねの投ゴロに打ち取り、ピンチを脱したかに思われたが…。
際どいタイミングとなった一塁へ、体勢を崩しながらのグラブトスは、一塁手・マルテのはるか頭上へ(記録は内野安打と失策)。ボールが転々とする間に塁上の走者は全員生還し、この回1安打で5点を失うと、8回にもダメ押し点を奪われ、4年間の矢野燿大監督(53)の〝時代〟は幕となった。
指揮官は試合後「勝てるチャンスがあっただけに悔しいし、野球の難しさと、いろんなことはこの1試合だけでも経験させてもらえたと思う」と振り返り「アレをアウトにしていくチームになっていかないとダメ」と、投手の自責0、2失策で5失点の〝7回の悪夢〟を振り返ったが、最後の最後まで、矢野政権での課題とされた〝防御力〟の課題が浮き彫りとなった後味の悪い結末となった。
退任する矢野監督を支えた参謀たちも、来季は少なからず現職を離れる。就任2年目に打撃コーチとして招聘され3年目から2年間、ヘッド職を務めた井上一樹ヘッドコーチ(51)、久慈照嘉内野守備走塁コーチ(53)、藤井彰人バッテリーコーチ(46)、金村暁投手コーチ(46)、新井良太打撃コーチ(39)は退団が濃厚、昨オフに打撃陣強化のため一、二軍巡回のポストで招聘された藤井康雄コーチ(60)も現ポストからの退任が濃厚だ。
すでに来季はOBで評論家の岡田彰布氏(64)が指揮を執ることが内定。新政権の体制作りも急ピッチで進められている。新指揮官のヘッドコーチには平田勝男二軍監督が就任予定、新たに和田豊テクニカル・アドバイザー(TA)が二軍監督に就く方向で、岡田氏のオリックス監督時代に打撃コーチを務めた水口栄二氏(53)、21年までロッテでヘッドコーチなどを務めた今岡真訪氏(48)の招聘が有力視されている。近日中にも新監督の発表、会見が開かれた後、追って組閣が発表される見込みだ。
就任以来4年連続リーグワーストだった失策数を、最後まで解消できなかった矢野監督のもとでの「俺たちの野球」。新政権ではリーグの覇権を奪うための〝答え〟を探すことが急務だ。












