あと一歩届かなかった。柔道の世界選手権3日目(8日、タシケント)、女子57キロ級決勝が行われ、初出場の舟久保遥香(23=三井住友海上)は、2016年リオ五輪金メダルのラファエラ・シルバ(ブラジル)に優勢負け。課題と収穫が入り混じった銀メダルとなった。

 チャンスをモノにすることができなかった。得意の寝技を武器に、初戦から順当に勝ち上がってきた船久保。決勝でも得意の寝技で五輪金メダリストを抑え込んだものの、技ありまで残り3秒で解かれ、ポイントを奪えなかった。

 1992年バルセロナ五輪95キロ超級銀メダルの〝元暴走王〟小川直也氏は「寝技の選手だから(技ありを奪えなかった)あそこで押さえ込まないとね。得意の寝技で決められなかったところが痛かった」と敗因を分析した。

 世界でも戦えることを証明したとはいえ、最後の最後で詰めの甘さが出た。小川氏は「寝技の選手は(女子78キロ級の)浜田(尚里)みたいにしっかり押さえ込まないとね。どんな相手が来ても寝技だけは負けない、寝技だけはしっかりと押さえ込むという技術をつけていく必要がある」とハッパをかけた上で「内容は悪くなかったので、自信を持ってもっともっと磨いていけばいいと思う」とエールを送った。

 ジュニア時代から数々の実績を残してきた。社会人になってからは伸び悩んだ時期もあったが、2年後のパリ五輪代表入りへ、船久保の逆襲劇が幕を開けた。