世界最強を改めて証明した。柔道の世界選手権2日目(7日、タシケント)、男子66キロ級の阿部一二三(25=パーク24)と女子52キロ級の阿部詩(22=日体大)がそろって優勝。同大会では2018年以来2度目、昨年の東京五輪に続く3度目の〝兄妹V〟を成し遂げた。
先に試合を終えた詩が見守る中、一二三が兄のプライドを示した。因縁のライバル・丸山城志郎(29=ミキハウス)に対して、小外掛けによる技ありで優勢勝ち。試合後には一二三と詩が抱擁を交わし、喜びを分かち合った。
大会前に一二三が「兄妹で出るからにはしっかりと2つ金メダルを取りたい」と話すなど、どんな時もお互いの存在を意識してきた。一二三の所属先で、来季からは詩も加入するパーク24柔道部で総監督を務めるバルセロナ五輪男子78キロ級金メダルの〝元柔道王〟吉田秀彦氏は、この強固な絆が強さの原動力と分析する。
「詩と一二三は兄妹だけど、一番いいライバルで一番近くにいるからいい刺激になっていると思う。詩が勝ったら一二三も負けたくないと思うし、一二三が勝ったら詩も負けたくないと思う。なかなか、こういう関係性ってない。どちらかが負けるのは嫌だからこそ、負けたくないというのもあるね」
日体大柔道部で一二三と詩の指導に携わってきた山本洋祐氏も「ともに落ち着きが出てきた」と成長ぶりに目を細めた。一二三は「阿部兄妹が世界で一番強いと分かってもらえたと思う」と胸を張り、詩も「家族として一番いい形で終われた」と誇らしげ。24年パリ五輪での連覇へ向けて最高のスタートを切った。












