返り討ちに成功だ。柔道の世界選手権2日目(7日、タシケント)、男子66キロ級決勝が行われ、阿部一二三(25=パーク24)が丸山城志郎(29=ミキハウス)を下し、2018年大会以来、3度目の優勝を果たした。

「自分の力、力の差を見せるだけ」。一二三の言葉には、力がこもっていた。丸山との激しい代表争いを制して出場した昨夏の東京五輪では、同階級日本勢3大会ぶりの金メダルを奪取。「五輪前よりも終わってからの方が自信がついた。精神面の成長というのはあったと思う」。五輪王者としての看板を背負う中でも「ずっとプレッシャーというものは自分にかかってくると思うので、そこをしっかり受け止めるようにしている」とどっしり構えている。

 一二三にとって丸山は最大のライバル。パリ五輪の代表を争う上で「世界選手権の舞台で勝つか負けるかは大きい」。全柔連内からも「阿部はここで前に出ないと厳しくなってくる。国内大会じゃなくて世界一を決める大会で勝つ方が価値があると思うし、周りもそう見ていると思う」との声が聞かれていた。

 一二三自身も大事な一戦であることは理解済み。「世界一になってパリにつなげたい」。初戦の2回戦で一本勝ちを収めると、3回戦は指導3の反則勝ち。その後もライバルたちを次々と倒し、世界の頂を勝ち取った。五輪連覇に向けて、まずは最初の難関をクリアした。