屈辱のBクラスに終わった巨人は、7日に井納翔一投手(36)へ戦力外通告を行った。巨人のFA加入選手としては異例の〝泣きの1年〟がなかった裏には、苦しいチーム事情があった。

 この日、球団は井納、桜井俊貴投手(28)、勝俣翔貴内野手(25)の3選手に来季の契約を結ばないことを通知した。

 井納は2020年オフに2年総額2億円でDeNAから移籍。原監督から「150イニング登板」とフル回転を期待されたが、21年は新天地デビュー戦で炎上すると登板わずか5試合、防御率14・40、0勝1敗に終わった。

 契約最終年となった今季は中継ぎで7試合に登板。防御率1・80、1勝0敗の成績も8月15日に登録を抹消され、再昇格はならなかった。

 チーム内からは「8月に3戦連続無失点に抑えていたのに、二軍に落とされた。本人からしたらこれ以上どうしようもない状態」(球団関係者)と同情の声も上がった。

 異例なのは近年の巨人ではFA組は複数年終了時、成績が不振でも「延長オファー」が出されていたこと。17年オフに3年4・5億円で加入した野上はケガの影響により3年でわずか5勝も、4年目の21年は3000万円で契約。21年オフには5年20億円の陽岱鋼に6年目の打診があったが本人が断って退団した。井納と同じ「Cランク」だった森福も2年契約終了後の18年オフに3年目の契約を結んでいる。

 もちろんFA選手をアッサリ切ることは、今後の補強にも影響を与えかねない。そこにはリスクを負ってでも枠を空けなければならない事情がある。

 2年連続V逸に加え2年連続借金フィニッシュからの再建に血の入れ替えは必須。フロントは来春キャンプ62人スタートを明言しており、ドラフトでは少数精鋭の5人指名予定と支配下枠に余裕はない。CS終了後の第2次戦力外通告期間ではさらに多くの選手がチームを去る見込みだ。

 FA戦士の異例の2年切りはチーム再建への断固たる決意の表れと言えそうだ。

=金額は推定=