3年ぶりのV奪回へ、原辰徳監督(64)率いる巨人が新たな体制づくりに乗り出した。ヘッドコーチには阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(43)、外部からは監督経験者で球団OBでもある「デーブ」こと大久保博元氏(55)らの入閣が検討されている。熟練指揮官にしてみれば、首脳陣間のやり取りで抱えていた一種の〝悩み〟をクリアできずに終えた今季。新内閣ではリベンジできるか。

 通算17年目となる来季組閣の概要が見えてきた。6日には村田修一打撃兼内野守備コーチ(41)ら、一軍コーチ4人を含む6人の退任を発表。新たなヘッドには阿部コーチが〝昇格〟するだけでなく、外部から新たな血も注入される見込みだ。

 その目玉の一人となるのが大久保氏。西武で打撃コーチ、楽天では監督などを歴任し、巨人では1992年から3年間プレーした。今回は一軍の打撃コーチとしての招へいが検討され、実現すれば現役を引退した95年以来の巨人復帰となる。また、現役時代に「代走のスペシャリスト」として活躍し、2019年途中まで巨人で外野守備走塁コーチを務めていた鈴木尚広氏(44)の再登板も浮上している。投手チーフコーチには前中日コーチの阿波野秀幸氏(58)が5年ぶりに復帰し、桑田コーチはファーム総監督へ、外野守備走塁担当だった亀井コーチは一軍打撃コーチとなる見通しだ。

 迅速に組閣作業が進められるとみられるが、原監督個人にとってもリベンジをかけた新内閣と言えそうだ。それは全員が後輩となったコーチ陣との意思疎通の図り方。今春のインタビューではこんな〝悩み〟を打ち明けていた。

「年齢的にちょっと離れつつあるというところでね。『遠慮させているんではないのかな?』というところがあって。逆に近づこうという気持ちではいるね。『あんまりとっつきづらいような立場になっちゃいけねえな』とは思っていて。質問してこないコーチっているんだけど、逆に心配しちゃうよね。『自分が逆に質問しづらい立場になってはいけないなあ』って思う」

 ただ、後輩のコーチからすれば、やはり原監督は現場のピラミッドの頂点に立つ雲の上の存在。そう簡単にはいかなかったようだ。

「そのコーチ自身の性格などの問題もあるんだろうけど、監督に自分の意見や疑問を直接言えなくて『〇〇さん、代わりにお願いします』とお願いしたコーチもいた。それだけ原監督の存在は大きい。コーチが勝手に委縮してしまっていたのならもったいない」(チームスタッフ)

 指揮官が理想とするのは、自由に意見交換や主張し合える一体感なのだが〝年齢の壁〟を乗り越えるのは実績十分の原監督でも難儀のようだ。屈辱の2年連続V逸、Bクラスに終わって刷新される新内閣では果たして――。