全日本プロレスのヨシタツ(45)が、1日に心不全で死去したアントニオ猪木さん(享年79)との思い出を語った。
2002年に新日本プロレスに入団したヨシタツは、デビュー前にロサンゼルス道場で猪木さんから直々に指導を受けたという。
「デビュー前だし、ちょっとでもへましたら、もうクビになるんじゃないかみたいな。猪木さんも怖いし、クビになる怖さもあって二重の怖さがありました」
今でも鮮明に覚えているエピソードがある。猪木さんは、米WWEの殿堂入りを果たした直後の2010年3月の祭典「レッスルマニア」に登場。ヨシタツは同大会で26人参加のバトルロイヤルに出場し、猪木さんの前で優勝を果たした。
「猪木さんが俺のことなんか覚えてるはずないだろうと思ってたのに、バックステージで俺の名前も存在も覚えいてくれて。むしろ俺のこと、全部知っててくれていました」と振り返る。
さらに試合後に食事をともにした猪木さんから「同期の中で一番出遅れたやつが、一番出世したな」と言葉をかけられたという。
現在は全日本プロレスを主戦場とするヨシタツだが、当時のやりとりは今でも忘れることがない。「本当に世に出していただき、ありがとうございました」と哀悼の意を表した。