全日本プロレスのエースがメモリアルイヤーの主役に躍り出た。
「50周年記念大会」(18日、東京・日本武道館)で行われた3冠ヘビー級選手権は、挑戦者の宮原健斗(33)が諏訪魔(45)を破り、第68代王者に輝いた。
188センチ、120キロの諏訪魔の巨体が宙に浮いた瞬間、日本武道館が静まり返った。直後、宮原は鮮やかな弧を描きマットに叩きつける。激闘の終止符を告げる3カウントが鳴らされると、日本武道館は万雷の拍手に包まれた。
特別立会人を務めた〝不沈艦〟スタン・ハンセン氏と〝鉄人〟小橋建太を両サイドに、3冠ベルトを腰に巻いた宮原は誇らしげな表情を浮かべた。おもむろにマイクを握ると「久しぶりにプロレスを見た方、初めて見た方、テレビで見ている方、宮原健斗はかっこいいだろ?」と問いただし「全日本プロレス、最高ですか!」とお決まりのフレーズを3度繰り返した。
全日本にとって2004年2月以来、18年7か月ぶりとなる日本武道館大会。かつては年7度も開催した〝聖地〟帰還となったメモリアル大会で、最後を閉めたのが宮原だった。
序盤から諏訪魔の猛攻にさらされ、苦しい展開を強いられた。場外鉄柵に投げつけられ、岩石落とし2連発からの万力スリーパーで意識は遠のきかけた。
それでも14分過ぎ、カウンターのブラックアウト(ヒザ蹴り)がさく裂。すぐさまシャットダウンスープレックスにつなげた。再度、諏訪魔から岩石弾の猛攻を浴びながらも、ブラックアウト2連発を発射。最後は渾身のシャットダウン弾で勝利を飾った。
「これが必然だろ。俺が50周年のメインに立ち、最後にベルトを巻いて退場する。これが俺の宿命であり宿題だ」と口にした宮原は「明日から新たな歴史が始まる」と表情を引き締めた。
50周年イヤーの今年は、前王者ジェイク・リーが負傷欠場により返上した3冠王座を、1月の王座決定トーナメントを制して獲得。V4まで防衛を続けたが、6月の大田区大会でジェイクに敗れて陥落した。
それでも夏の王道トーナメントを制し、記念すべき大会で再び「全日本の顔」に戻った。19日の後楽園ホール大会では、ジェイク・リーとの「次期挑戦者決定戦」を制した野村直矢とのV1戦に臨む。最高男が歴史と伝統の王道マットをけん引する。












