レインメーカーに闘魂が宿った! 新日本プロレス「G1クライマックス」ファイナルトーナメント決勝戦(18日、東京・日本武道館)は、前年度覇者のオカダ・カズチカ(34)がIWGP・USヘビー級王者ウィル・オスプレイ(29)を撃破し史上4人目の連覇を達成した。団体創始者・アントニオ猪木氏(79)からも熱いメッセージを寄せられていたオカダは、旗揚げ50周年イヤーの主役に返り咲いたことを機に、プロレス界の顔として戦い続ける決意を明かした。

 史上最多となる28選手が参加したリーグ戦の頂点を決める戦いは、壮絶な激闘となった。オスプレイの猛攻に耐えたオカダは、ヒドゥンブレード(ランニングバックエルボー)を旋回式ドライバーで切り返すと渾身のレインメーカーを発射。3カウントを奪取し「新日本プロレス50周年下半期、そしてプロレス界に! カネの雨が降るぞ!」と高らかに宣言した。

 上半期はIWGP世界ヘビー級王者として団体をけん引。6月大阪城大会でジェイ・ホワイトに敗れベルトを失ったが、自身4度目のG1制覇で再び中心に舞い戻った。

 旗揚げ50周年のメモリアルイヤーにあたり、オカダはかねて団体創始者・猪木氏の古巣帰還を熱望。1月5日東京ドーム大会でも「俺は新日本プロレスのリングの上に、猪木さんが上がってくれるのを待ってます!」と呼びかけた。

 猪木氏は難病「全身性トランスサイレチンアミロイドーシス」で闘病を続けており、来場はいまだ実現していない。しかしオカダの活躍は〝意中の人〟の胸には確実に届いている。

 これまでの本紙の取材で猪木氏は、オカダについて「(2017年3月にテレビ朝日で放送された『プロレス総選挙』で)私が賞をもらった時、最初に私の部屋にあいさつに来たのは彼だった。ちゃんとした礼儀正しい人だなと。そういう意味では先輩という部分で、しっかり見てたんだろうなと」と振り返りつつ「すごく頑張ってるんでしょ。とにかく世界中のプロレスラーの情報を体で経験しながら、これからまたプロレスを引っ張っていってもらいたい」とエールを送っていたのだ。

 これを伝え聞いたオカダは「引っ張ってます」と自負をのぞかせつつ「あの猪木さんにそんなことを言ってもらえるのはすごいありがたいです。なかなか個人に対してエールを送ってもらえることはないと思いますし。僕がダメであれば、猪木さんがつくった新日本プロレスを汚してしまうと思いますし、そうならないように盛り上げていくことが恩返し。猪木さんが嫉妬してしまうくらい、盛り上げていきたいと思います」と誓いを新たにした。

 G1のシリーズからガウンとコスチュームの色を赤に変更したのも、もちろん「燃える闘魂」を意識してのもの。オカダがリングの上から発する、闘病中の猪木氏へのエールでもある。

 G1優勝者には来年1月4日東京ドーム大会でのIWGP世界王座の挑戦権利証が与えられる。保持者には年内の防衛義務が課されてきたが、オカダはこれを撤廃し〝ドーム直行〟を主張する。

「権利証(争奪戦)がなくフリーな時間が増えれば、いろんなことができる、広がってくのかなって。(公式戦で敗れた)ジョナに借りを返すのは前提として、タッグもできますし、KOPWもいけますし。それこそ、猪木さんが会場に来たいとなってもしっかりアテンドできますし」

 真夏の祭典で完全復活を遂げたプロレス界の絶対エースは、猪木氏との再会を夢見て、これからも団体と業界を先導する。