全日本プロレスの前3冠ヘビー級王者ジェイク・リー(33)が、2つの屈辱をバネに這い上がる。エントリーした真夏のシングル最強決定戦「王道トーナメント」(7日、後楽園で開幕)では1回戦(7日)で綾部蓮と激突するが、決戦を控えてどこか浮かない表情。その理由とは――。

 ジェイクは現在の胸の内をこう明かす。

「俺は今回の(新日本プロレス)G1クライマックスに出てやるって気持ちで、ずっといた。棚橋(弘至)選手から(4月の後楽園ホール60周年記念大会)還暦祭で言われた『新日に上がってこい』って言葉に、そこで応えてやろうと思ってたから」

 新日本のエースから投げられた〝ボール〟を、これまで何度も返してきた。夏に向けて万全なコンディションをつくり上げたが、現実は甘くなかった。「全日と新日、俺がどちらも盛り上げてやる、俺が出ることでかき乱せるだろうと思っていた。けど、ふたを開けてみれば俺の名前は挙げられなくて」

 今年のG1には史上最多28選手がエントリー。それでも、ファンも期待したジェイクの出場はかなわなかった。ジェイクは「俺にもっと力があって、需要があれば有無を言わせず出られたはず。俺にはまだそれが足りない」と痛感したという。

 6月19日に宮原健斗から奪取した3冠ベルトは、7月14日の初防衛戦で諏訪魔に敗れて手放した。2つの屈辱にまみれたが、このまま終わるわけにはいかない。「優勝したヤツが日本武道館(9月18日)の舞台に立てる王道トーナメントのようなチャンスがある。諦めなければ活路を見いだせるから」としっかり前を向いた。

 もちろん、新日本参戦も諦めていない。「日本の選手なら棚橋弘至。海外の選手なら日本でも愛されているジェフ・コブと戦いたい」。まずは2年ぶり2度目の王道T制覇を果たし、再び夢の扉に向けて突き進む。