2028年ロサンゼルス夏季五輪の追加種目が最終9候補に絞られ、初の五輪競技を目指すモータースポーツやキックボクシングなどが入った。

 英メディア「インサイドザゲームズ」はロサンゼルス五輪で新たに採用される種目が最終選考の段階に入ったと報道。「モータースポーツ、クリケット、空手、野球・ソフトボール、ラクロス、ブレイキン、キックボクシング、スカッシュ、フラッグフットボールが、スポーツプログラムの審査のための情報を提出する許可を与えられた」と9種目が最終候補に残った。

 なかでも注目を集めるのがモータースポーツだ。「モータースポーツが含まれる可能性は、長い間五輪から除外されてきたこのスポーツにとって大きな発展となるだろう。モータースポーツは五輪憲章の重要な条項に『パフォーマンスが本質的に機械的な推進力に依存するスポーツ、分野、またはイベントは受け入れられない』と記載されていたため五輪競技の対象とは見なされなかったが、これが削除されて国際自動車連盟(FIA)は 2012年に国際オリンピック委員会(IOC)によって承認された」と同メディアは指摘。

 世界的な人気を誇るF1を主催するFIAは五輪競技入りが悲願で、モータースポーツが盛んな米国での五輪で正式種目入りを狙っている。まずはカートなどの競技が対象となりそうだが、モータースポーツファンにとっては朗報となりそうだ。

 また、キックボクシングにも注目が集まる。日本では那須川天心と武尊のビッグマッチが大きな話題を呼ぶなど人気があり、五輪競技入りとなれば人気拡大が期待できる。

 そうした新競技にとって大きなライバルとなりそうなのが野球・ソフトボールだ。昨夏の東京五輪では日本がともに金メダルを獲得するなど国民的人気を誇るが、24年パリ五輪では除外。野球発祥の地である米国の五輪で復活を目指す。

 最終選考に残った9競技に関しては、今月後半に議論が行われる予定。今後の動向に注目が集まりそうだ。