元K―1スーパーバンタム級王者の武居由樹(26=大橋)が26日、東京・後楽園ホールで行われた東洋太平洋スーパーバンタム級王座戦でペテ・アポリナル(フィリピン)を破り、王座奪取に成功した。

 圧勝だった。オーソドックスのアポリナルに対し、サウスポーの武居は1ラウンド(R)から右に回りつつジャブで距離を取って距離を制する。さらに一瞬のスキを突いて懐に飛び込み、強烈な右ボディーもさく裂させた。

 2Rはさらに攻め込み、的確な攻撃でロープ際に追い込むと、相手が顔を下げたところで側頭部を右のパンチで打ち抜き、最初のダウンを奪うことに成功。立ち上がった相手にさらに追い打ちをかけ、左のパンチで2回目のダウンを奪った。

 3R以降も下がる相手を追い込む展開。4Rには右フックで顔面を捉えて3度目のダウンを奪い、ここまでジャッジ3人が全員40対33で武居を支持するほど圧倒的な展開になった。

 だが、5Rに入ると武居はさらにギアを上げる。休まずに攻めてコーナーに追い込み、ラッシュでめった打ち。逆転をかけて相手が捨て身の反撃に出るも全てガードで受け止め、その手が止まった瞬間にラッシュをかけた。この拳の雨に晒された王者はなす術なし。反撃もガードもせず、フラフラと下がる様子にレフェリーが試合を止めて武居のTKO勝ちが告げられた。

 5R2分7秒での完勝に「正直K―1のベルトを返上してから、ボクシングでチャンピオンになれるか心配だったんですけど…みんなが背中を押してくれて取れたベルトだと思います」と笑顔を見せる。

 ボクシングでは最長となるR数の戦いに「5Rは長いですね。これからは12Rとかも行くと思うので、もっと鍛えて、チャンピオンとしてもっとかっこいい選手になれるように頑張ります。5R立ったっていうのもいい自信にもなりました」と苦笑い。

 それでも「まだまだなんですけど、強い相手と戦っていつか世界チャンピオンになるのでよろしくお願いします」と誓い大きな拍手を浴びた。