自己防衛も必要――。米男子ツアーメジャー第3戦「全米オープン」(マサチューセッツ州・ザ・カントリークラブ=パー70)は、16日に開幕する。7人が出場する日本勢の〝エース〟である松山英樹(30=LEXUS)には、昨年4月の「マスターズ」に続くメジャー2勝目への期待がかかる。そんな中、松山は技術とは別に「ルール順守」の意識をより高める必要があるという。いったい、どういうことか。
メジャー第3戦には松山のほか、4月の「マスターズ」に出場したアマチュアの中島啓太(日体大4年)、各地の予選会を勝ち抜いた小平智(Admiral)、星野陸也(興和)、香妻陣一朗(国際スポーツ振興協会)らの日本人選手が参戦する。
実績的には、2017年に同大会自己最高位となる2位に入った松山がダントツ。メジャー2勝目の期待が高まる一方で、2週前の「メモリアル・トーナメント」初日(2日)にはクラブの規則違反で失格となり、海外メディアでも大きく報じられた。白いペンでマークした3Wのフェース面の溝に〝修正液〟のような盛り上がりが確認され、ボールの飛び、スピンなどに影響を与える可能性があるとして、ルール適合外クラブと判断されたのだ。
松山自身に違反の認識はなかったが、トッププロが「知らなかった」では済まされない。発覚の経緯は、米ゴルフメディア「ゴルフWRX」に掲載された当該3Wの画像が、ある人物から大会側に送られたこと。誰にも気付かれないままスルーされた可能性すらあった状況だが、米ツアー事情に詳しいツアー関係者は「松山君は参戦当初から米国で実績を残してきた選手だが、昨年のマスターズに勝って、今年の開幕前にはチャンピオンズディナーのホスト役も務め、向こうでの知名度も格段に上がった。そうなると〝通報〟される可能性も高くなる」と指摘した。
やはり、有名選手は標的になりやすい。例えばレキシー・トンプソン(米国)。2017年の米女子ツアーメジャー大会「ANAインスピレーション」最終日のプレー中、視聴者からの指摘をきっかけに3日目のルール違反が発覚し、その罰打が響いてV逸となった。するとタイガー・ウッズ(米国)が自身のSNSで「視聴者は競技委員ではない」と表明するなどトッププロから擁護の声が続出。R&A(英ゴルフ協会)と米国ゴルフ協会(USGA)は、18年1月から視聴者による違反行為の指摘を受け付けなくなった。
それでも、監視の目がなくなったわけではない。今回のケースもあるだけに、前出の関係者は「松山君はルールに、もっと敏感にならないといけない。今回の失格も事前に違反ということがわかっていたら、そのクラブを使うことはなかったのだから」。今後は技術だけでなくルールなどの知識も、さらに磨いていく必要がありそうだ。












