複数種目への思いとは――。日本陸連は13日、大阪市内で会見を行い、世界選手権(7月、米オレゴン州)日本代表内定選手を発表。選考会を兼ねた日本選手権を終え、選考基準を満たした10人が即時内定となった。
現時点で2種目以上の出場権を手にしているのは女子1500メートル、5000メートル代表の田中希実(23=豊田自動織機)と同5000メートル、1万メートル代表の広中璃梨佳(21=日本郵政グループ)の2人だ。
田中は「複数種目に挑戦することの意義ですが」と切り出すと、2つのテーマを挙げた。
「まず1つは自分にとっては複数種目、短いスパンで走ることのほうが、反省点を次のレースにすぐ生かせる。自分の中で切り替えたり、調子を整えていくことに合っている」
自身の性格を「頑固」と分析し「ダメだ」と感じた場合は、そのまま不本意な結果に終わってしまうという。そこで日本選手権は4日間で5レースに出場。「今回も大会期間の全体が1つのレースになっているように過ごすことができた。転戦というか短いスパンで走る、自分にとって少し負荷をかけているぐらいのほうが集中力も増していい」と狙いを明かした。
また、2つ目は「海外選手を見ていると、転戦スタイルで調子も整えている。世界の選手にできているような経験を自分もやってみたいと思うし、やっていく必要があると思っている」と語った。
一方、広中にも複数種目のこだわりがあった。
一昨年12月の日本選手権5000メートルでは田中に優勝を譲り、広中は2位だった。「希実先輩に負けて、それがすごい悔しさになり、またそれがいいきっかけとなって5000メートルのために1万メートルにも挑戦しようという思いになった」
そして東京五輪で5000メートル9位、1万メートル7位入賞。結果を残したことで「五輪を終えて5000メートルだけでなく1万メートルの楽しさも知り、今回も2種目で挑戦したいと思えるようになった」と言う。
「ここに来るまでにいろんな方々に助けてもらいながら、自分の状態が上がらない日々もあった」と広中。それでも「一緒にレースは走っていなくても希実先輩のように800メートルから1万メートル、他種目で活躍している姿を見て私も頑張ろうと思えて。1万メートルの前もいろいろあったけど、今回も(大会に)合わせることができた」と充実の表情だった。
世界のトップ選手が集う大舞台で2人の走りから目が離せない。












