夏の参院選(22日公示、7月10日投開票予定)で注目度が高い選挙区といえば東京選挙区(改選数6)だ。先日、自民党の情勢調査がネット上で話題になった。自民党が2人目として擁立した元おニャン子クラブの生稲晃子氏は4番手と当選圏内におり、このままなら〝おニャン子議員〟の誕生もありえる。生稲氏は議員になって何をしたいのか? あらためて演説をチェックしてみると――。
自民党の情勢調査によると、東京選挙区のトップは自民党の朝日健太郎氏。立憲民主党の蓮舫氏、共産党の山添拓氏が続き、生稲氏は4番手に入った。続いて公明党の竹谷とし子氏が5番手に付け、6番手はれいわ新選組の山本太郎氏、日本維新の会の海老沢由紀氏、ファーストの会の荒木千陽氏が争っている。ただ立民の松尾明弘氏や、無所属で作家の乙武洋匡氏もあまり差がない位置にいる。
ある陣営関係者は「自民党の情勢調査は意図があって流されることが多いので注意が必要です」と話すが、もしこのままなら〝おニャン子議員〟が誕生することになる。情勢調査の結果にツイッターでは「生稲さんがなんでこの中にいるのかわからなすぎる」「おニャン子生稲さんに何を期待できますか?」と厳しい反応も見受けられた。
確かにタレント候補は〝政治とは無縁〟と世間ではみられがちだ。いったい生稲氏は政治家になって何をしようというのか? じっくりと街頭演説を聴いてみた。
生稲氏は12日、東京・御徒町でマイクを握ると、まず「私は36年間、芸能界で活動してまいりました。出発はアイドルグループのおニャン子クラブで、会員番号40番としてデビューしました」と芸能界の話題からスタートし、聴衆との距離を縮めた。
もっとも芸能界の話は最初だけ。その後は42歳で乳がんになったことに話題を移し、演説はシリアスさを帯びはじめた。
「公表することによって仕事を失う恐れから、5年弱の間、公表することを控えていたが、それは違うと思いました。大きな病気になったって治療しながらできる仕事っていっぱいあるんじゃないだろうか」。そう思い始めたという。
そんな時、安倍政権から声がかかって「働き方改革実現会議」のメンバーになった。そこで生稲氏が提案したのが「病気の治療と仕事の両立支援をテーマにしたトライアングル型支援です。主治医と企業側とその2つをつなぐ両立支援コーディネーターを作って、その3つが連携をして病気を抱えながら働いている人のことを支援していくものです」(生稲氏)。
このトライアングル型支援は実際に政策として始動しており、「もっと多くの人に知ってもらい、成長させたい。それが私の使命です!」。これが生稲氏が政治家になってやりたいことだというわけだ。
政界関係者は「世耕弘成参院幹事長が生稲氏に出馬を説得するときも『トライアングル型支援を議員になって成長させませんか』というのを〝口説き文句〟にしていたといいます」と指摘した。
やりたいことがあるのは分かったが、一方でロシアのウクライナ侵攻で関心が高まる安全保障や庶民を苦しめる物価高についての言及はなかった。今後は、こういった問題への対策についても話してほしいところだ。












