逃した魚は大きいということか。楽天の西川遥輝外野手(30)が昨季まで在籍した日本ハム戦で打ちまくっている。5度目の対戦となった20日の試合(楽天生命)でも初回に右前打で出塁すると二盗まで決めて浅村の先制2ランを誘発し、5回には無死一塁から右翼線へ適時三塁打。2安打1打点2得点1盗塁で4―2の勝利に貢献した。
打率3割5分2厘(20日現在)はリーグ2位。特に古巣に対しては容赦なく、18打数7安打5打点で対戦打率は3割8分9厘と手が付けられない状態だ。第4打席で、かつてプライベートで食事をともにするなど面倒を見てきた吉田輝に初対戦で遊飛に打ち取られ「首を振って3球勝負で投げてきたストレートで抑えられたのは本当に悔しいです」と話したが、一方で後輩の成長ぶりに「うれしいです」と余裕もにじませた。
本人は「その日その日にあったベストなスイングを心掛けている」だけのようだが、周囲はいやでも応でも「やはり胸に秘める思いはあるはず」と見てしまう。西川は昨季、自身4度目となる盗塁王に輝きながらオフに「ノンテンダー」を通告されて日本ハムを退団。石井監督率いる楽天に移籍した。力が入るのも無理はないだろうが、ここにきて日本ハムの急浮上がさらに西川の気持ちを高ぶらせているのではともっぱらだ。
新庄監督率いる新生日本ハムは開幕10試合を終えた時点で1勝9敗と散々だった。ところが、前日までの直近7試合はビッグボス采配と用兵がかみ合い、5勝2敗と上昇気流に乗った。この日の1敗で足踏みしたとはいえ、5位ロッテどころか同率3位のオリックスと西武も手の届くところにいる。こうなると2013年以来となる9年ぶりのリーグ優勝を狙う楽天の一員となった西川も必然的に古巣討伐に発奮するはず…というわけだ。
何も頑張っているのは日本ハム戦ばかりではない。西川は第1打席で今季10打数4安打、5四球で出塁率6割を誇り、そのうち6試合で得点を記録するなどチームを勢いづけている。ライバル球団にとっては、実に厄介な存在だろう。












