ボクシングの元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏(35)が24日、都内の司法記者クラブで会見を行った。

 この日、東京高裁は亀田3兄弟が「不当な処分を受けた」として日本ボクシングコミッション(JBC)に賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、JBC側に計約1億円の支払いを命じた。判決を受けて興毅は「一定の勝利宣言」と口にしたが、会見中はこれまでのさまざまな思いを激白した。

 JBCは2014年2月、元世界2階級制覇王者で次男の大毅の世界戦(13年12月)でのトラブルを巡り、亀田ジムの会長とマネジャーの資格更新を認めないことを決定。これによって亀田3兄弟は国内での活動の場を失った。当時の心境について興毅は「どんなことをしても日本で試合できないようにされてしまったのは、厳しかったですね」と口にし、苦悩の日々を振り返った。

「三軒茶屋に設立したジムも1億円近くの赤字になった。当時はどこへ行っても亀田が悪いと言われ、やるせない気持ちでいっぱいでした。あの時から9年、少しずつイメージも変わり、実は亀田のアレってパフォーマンスだったんだとか、実はいいヤツだとか、オヤジ(亀田史郎)に関してはユーチューブもやるようになり、実は面白いおっちゃんって、ちょっとずつイメージは変わってきている」

 しかし、興毅は「あの時についたイメージはなかなか戻るものではないですよね。すごく長い期間でしたし、この裁判で全てが気持ちが晴れるわけでもない」と話しつつ、「苦しい期間、よくここまで負けずに戦って来れた」と万感の思いを語った。

 激白はさらに続く。会見が終わりかけた時、興毅は自ら「最後に一つ、せっかくの機会なので」と口火を切り、「今の有名人、著名人の方たち、ちょっとした失言で二度とメディアに出られないんでしょうか?」と問題提起。その上で、父・史郎氏への偽らざる気持ちを語りだした。

「2010年に控室で暴言を吐いたことでライセンス取り消し処分を食らって、それ以降、父親はずっと強くボクシングの世界に(帰ることを)望み続けたんですけど、あれから12年、まだずっと〝座敷牢〟にいる状態。オヤジは世界初の3兄弟チャンピオンを作って、ギネス記録までもらって、トレーナーとしての実績も申し分ない。やっぱり自分にとっても大毅、和毅、姫月にとって世界一のオヤジなので」

 現在、興毅はJBCなどに史郎氏のライセンス〝復活〟を求めている。所属する西日本ボクシング協会の最終判断にゆだねられる状況だが、その夢に向けて「亀田劇場の復活! やっぱり亀田史郎という名物、最高のオヤジが必要じゃないのかな、と。また家族で一丸となって戦っていけるように皆さんのお力をお貸しいただければ」と口にした。

 興毅が主催する「3150ファイトクラブ」は〝再興〟の意味も込められている。「亀田史郎を再興させた暁には『オヤジ、どんなもんじゃい!』って言いたい」。失った時間とイメージを取り戻すべく、興毅の新しい戦いが始まった。