解決の糸口が見えて来ない。紛糾する米メジャーリーグの労使交渉は12日(日本時間13日)、MLB機構と選手会が5度目のテーブルに着いたものの合意には至らなかった。

 全国紙「USAトゥデー」は、この日の電子版で「MLBの新提案に選手組合が難色を示し、レギュラーシーズン開幕が危うい状況になった」と報道。1時間程度の話し合いの中でロブ・マンフレッドコミッショナーら機構側は130ページに及ぶ16項目の文書を提示し、年俸総額が上限を超えた球団に対するラグジュアリータックス(ぜいたく税)の規定額を2025年までに段階的に2億2200万ドルへ引き上げると譲歩したという。しかし選手会側は今季のぜいたく税基準額について最低2億4500万ドルとし、2026年には2億7300万ドルに引き上げることも要望している。機構が提示した年俸の最低保証額も微増にとどまり、選手会側との隔たりは余りにも大きい。

 同紙は「選手会は長引く労働交渉のわずかな進展としか受け止めず、予定通りのスプリングトレーニング開始にも最後の打撃を与えたとみられる」と論じている。

 選手会側は納得せず物別れに終わり、次回交渉は現時点で未定。近いうちに選手会側が対案を示すとの見方もあるが、両陣営から大幅な進展は期待できないとの声が渦巻いている。

 米メディア「MLBネットワーク」の記者であるジョン・ヘイマン氏も12日、ツイッターを更新し、選手会と〝交渉決裂〟に至った機構側の姿勢について「今回の提案が数日での合意を望むものではないことを彼らは理解していた。むしろ話し合いに火をつけ、より多くのギブアンドテイクを誘発することを意図していたようだ。MLBとしては明らかに柔軟性を高める余地があるはずだが、彼らはまず選手会側からより大きな譲歩を見ることを求めている」と指摘した。

 旧労使協定が失効後、メジャーリーグでは昨年12月2日(同3日)にロックアウトに突入し労使に絡む活動が停止されている。広島からポスティングシステムで移籍を目指す鈴木誠也外野手(27)や、マリナーズからフリーエージェントとなった菊池雄星投手(30)の交渉も凍結されており、新天地決定までまだかなりの時間がかかりそうだ。