ナイジェリアのある村で、空から謎の長く白い布が落ちてきて、日本の妖怪マニアの間では「一反木綿じゃないか」と騒動になった。

 昨年末、南西部オンド州の村人が、雲の間から白く長い物体が姿を現したのを目撃。それは白く長い布で、ヘビのように空をうねりながら地上に落下した。目撃者たちは「天から降って来た奇跡の布だ。霊的な力が宿っているのではないか」と考え、白い布に殺到。布を引っ張り合い、奪い合い、引き裂いた。布が破れなければ、暴動に発展する危険もあったようだ。

 布が飛ぶとは、まるで日本の妖怪・一反木綿のようだが、デザイナーのアグネス・ファドジュさんは「布を洗濯して家の外に干していたところ、風で飛ばされてしまった」と主張。彼女は人ごみの中に駆け込んで「布は私のものだ」と叫んだが、奪い合っている人々にその声は届かなかったというオチだった。

 しかし、日本でも大昔から現在まで一反木綿のようなものが目撃されている。布に魂が宿った妖怪とされ、故水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」に登場し人気となった。

 オカルト評論家の山口敏太郎氏はこう語る。

「一反木綿は一見穏やかに見えますが、凶悪な妖怪なんです。人間を見つけると忍び寄って巻きついて絞め殺してしまう。かなりバイオレンスな妖怪です。ナイジェリアでの奪い合いという状況を考えると、人々に悪意を伝染させたのかもしれません。妖怪に国境はありません。日本で言われる妖怪が海外に出ることも十分に考えられます。河童にそっくりの謎の生物がイギリスやアメリカで目撃されているので、妖怪の海外進出が最近はやっているのかもしれないですよ」

“ナイジェリアの一反木綿”の場合は、風に飛ばされた布に空で妖怪が宿り、人々を暴動に導こうとしたのか。しかし、一反木綿を見たら恐れおののく日本とは違い、ナイジェリアでは一瞬で引き裂かれて、妖怪が布から離れてしまったのかもしれない。