【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#618】都市伝説に出てくる人型UMA「レ・ロヨン」とは、スイスのザール村近くの森を徘徊していたとされ、「モールスの幽霊」とも呼ばれる。ガスマスクを装着しているため、かつて米国や英国で恐怖をまき散らした「マットガッサー」と関係があると思われる。

 1990年代からスイスのザール村近くのマウレ・フォレストという森で目撃されている。

 身長は190センチから200センチ近くあると言われた。ガスマスクで顔を覆っており、ボイラースーツと黒いマントに身を包んでいるそうだ。

 具体的な目撃情報によると、森のハイキングコースを愛犬と散歩していた女性が遭遇している。レ・ロヨンは、手に花束を持っており、凶暴そうには見えなかったという。また、森の中で花を摘んでいたという目撃情報もある。

 さらに、キャンプ中の一家が遭遇している。最初は「森の中に誰かいる」と子供たちが騒ぎ始め、そのうち親がレ・ロヨンを見つけ、「あなたは一体何者ですか」と聞いたところ、無言のまま立ち去ったという。

 このように、特に害を加えることもないので、地元の住民は警戒はしてなかった。

 2013年9月、時代が動いた。スイスの新聞「ル・マタン」に、アマチュアカメラマンが撮影したレ・ロヨンとおぼしき人物が写った写真が送られてきたのである。この写真が報道されたことで、現場となった森に多くの人々が殺到し、レ・ロヨンは自殺という悲劇的な最期を遂げることになる。

 ある時、森の中に折りたたんだスーツとガスマスクが置かれており、横には遺書めいた手紙が残されていたのだ。