【箱根路を沸かせるエースたち(3)】陸上界のホープ・順大の三浦龍司(2年)にとって、第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が真価の問われるレースになるかもしれない。

 今夏の東京五輪では、男子3000メートル障害で日本人選手として49年ぶりの決勝進出を果たすと、日本人史上初の7位入賞。長門俊介監督は「日本人がこのトラック種目で世界と肩を並べて戦えるときが来たんだなと、本当に感動した」と絶賛しながらも「駅伝に関しては勝負勘はあるけど、単独で積極的に走り切るっていうところがまだ本人の自信的にできない」と〝愛のムチ〟を送った。

 三浦自身も課題は理解済みで、駅伝シーズンに向けて「スタミナや20キロに合わせた脚づくりを強化している。今回は順調に練習できて距離への耐性は成長できている」と地道に鍛錬を重ねている。箱根駅伝に向けては「身内を驚かせる走りが一番インパクトがあるかもしれない。それが他大学の選手への脅威にもつながると思うので、そういう走りはしたいし、駅伝で自分の殻を破りたいという思いはすごくある」と力を込めた。

 前回大会は1区を任されながらも、ケガなどの影響で「集団が一気に動いたタイミングで全く反応できなかったので、練習できなかった面が出た」と区間10位に沈んだ。悔しさを味わったあの日から約1年。東京五輪を経て「大会までの過程でのメンタル面で余裕を持つことができるというのは、あの大会を踏んでから一つの武器になった」と精神的にも成長を遂げた。

 過去11度の総合優勝を誇る順大だが、長門監督が大学4年だった第83回大会以降、頂点に立っていない。「個人の希望としては1区で、リベンジというか再チャレンジしたい」。ひと皮むけた三浦がキーマンに名乗り出る。