師匠が予言した覚醒シーズンとなるか。ソフトバンクの9年目・真砂勇介外野手(26)が好調だ。オープン戦で通算8打数5安打、打率6割2分5厘(7日現在)と打ちまくっている。

 左打ちの外野手が多いチーム編成上、長打力のある右打ちの真砂は貴重な存在。置かれた立場を理解し、まずは「左投手との対戦で結果を残す」と有言実行のアピールが続いている。

 今年こそ「右の長距離砲」としての覚醒を師匠は望んでいる。その才能と明るい気質にほれ込んだのが柳田悠岐外野手(32)だ。真砂はとりわけ面倒を見てきた「一番弟子」。かねて柳田はこう語っていた。

「チャンスをもらえたら、真砂は打つと思いますよ。だから、チャンスをもらえるところにまずはいること」。勘違いさせないように甘い言葉を控える男が、珍しく熱く背中を押した。

 類いまれな身体能力から「ミギータ」(右の柳田)の愛称を持ち、球団内では次代を担う選手として、上林と並んで大きな期待を寄せられてきた。

 17年から柳田の自主トレに同行。秘伝の技術論はすべて頭に入っている。だが、それだけでは結果を残せないのが一軍だ。足りなかったのは打席での考え方と割り切り。この春の好成績の裏には、やはり柳田の存在があった。

「自分がどういう打球をイメージしているのか。このアウトならOKとか。この打球を打とうとしてこうなったからダメとか。ヒットもこの打球ならOKとか。そういう考え方で打席に入るように言われて、楽な気持ちになれました。『ヒットを打たないといけない』じゃなくて、この凡打ならOKというか、そういう考え方でやっています」

 柳田の言葉を胸に、どんな結果も冷静に受け止め、切り換えて次の勝負に挑めていることが好調な打撃を支えている。

 柳田、グラシアル、中村晃、栗原、上林…と激戦区の外野陣に真砂が新風を吹き込んでいる。