メジャー通算208本塁打を誇る長距離砲の突然の投手転向宣言に、米球界が大騒ぎだ。16日(日本時間17日)、ホワイトソックスから解雇を発表されたジョーイ・ギャロ外野手(31)が自身のSNSで投手転向を表明。「外野でプレーするのは楽しかった」というギャロは走者をアウトにする動画を投稿し「念のため言っておくと、私は投手になる」とサプライズ発表した。

 2015年にレンジャーズでメジャーデビューしたギャロは2017年に41発、18年に40発と2年連続40本塁打をマークした長距離砲。一方、強肩としても知られ、20年、21年には2年連続でゴールドグラブ賞に輝いている外野の名手でもある。昨季はナショナルズで76試合に出場し、打率1割6分1厘、10本塁打、27打点に終わり、今季はホワイトソックスとマイナー契約を結んだが、オープン戦は20打数2安打、11三振と苦しんでおり、投手転向のため自らが退団を申し出たという。

 31歳での転向は無謀な挑戦のようにも思えるが、ギャロには投手としての下地がある。ラスベガスのビショップ・ゴーマン高時代は二刀流として有名で、3年時にはノーヒットノーランを達成。その夜、355勝の殿堂入り投手、グレッグ・マダックス氏(58)の娘をダンスパーティーにエスコートしたという逸話もある。

 本人はやる気満々だが、米メディアの反応はシビアだ。「ザ・トリビューン」は「プロになる前は、彼はすさまじい二刀流選手だった。このスラッガーは高校時代、時速90マイル以上の速球を日常的に投げていた」としながら「しかし、ピッチングは簡単ではありません。ギャロが実際の野球の試合で登板してから10年以上がたっているので、マウンドへの移行はスムーズではない」とピシャリ。

「フォーブス」も「彼の腕力の数値は減少している。外野の投げ方はマウンドからの投球とは機械的に大きく異なり、純粋な腕力以上のものが投球に使われる。彼はプロ品質の球速、動き、コントロール、そして二次的な投球を示さなければならない。13年前の高校生以来、登板していないギャロにとって、そのすべては簡単なことではないだろう」と懐疑的な目を向けた。

 今のところ「投手・ギャロ」に興味を示している球団はないというが、ユニークなチャレンジに打って出る元外野手からしばらく目が離せない。