ソフトバンクは13日の日本ハム戦(エスコン)に2―3で逆転負けを喫し、カード勝ち越しとはならず。2位・ロッテが勝ったため、ゲーム差は7まで縮まった。
8回に戦前まで防御率0・33のストッパー・津森がまさかの逆転を許して迎えた9回、相手守護神・田中正を攻め立てて無死一、二塁の好機をつくった。栗原は左飛に倒れ一死。ここで二塁走者の周東が勝負に出た。吉田の初球から果敢に三盗を仕掛けたが、相手捕手・伏見の肩に屈しアウトの判定。形勢逆転とはいかなかった。
結果だけ見れば手痛い走塁死となったシーン。それでもチームに悲壮感がないのは、この回で「勝ちにいった」からだ。小久保監督は「(あの走塁死は)全然いいです。だって止めてない。同点狙いにいってないので」とキッパリ。周東も「勝ち越しを狙った時に一、二塁よりも二、三塁なのかなと思った」とあくまで勝ちを狙った上での判断だったことを明かした。同点狙いではなく勝負をかけたのはなぜか。そこにはシーズンを俯瞰した戦いがあった。
12日のカード初戦、延長12回に及ぶ死闘の末5―4で勝利したホークス。勝ちはしたものの結果的に6人の投手をつぎ込んだ。そして迎えた6連戦の2戦目。仮に同点に追いついたとしても、連日の延長となれば連投の選手も増える。
「昨日のことがあるんで、あまり(投手を)つぎ込めない」と指揮官が語ったように長いシーズン、さらには疲労が蓄積している真夏の戦いを考慮すれば、ここで救援陣に大きな負担をかけることは得策ではない。こうした背景からチームは〝勝ち越し〟を狙いにいったのだ。
9安打で2得点と反省点はある。それでも追い込まれた中で繰り出した勝負手に悔いはない。紙一重の差で敗れたものの、ベンチと選手の間で意思疎通が取れていることが分かるゲームだった。












