テニスのウィンブルドン選手権(27日開幕)を前に男子で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が会見を行い、新型コロナウイルスのワクチン接種拒否を貫き8月の全米オープンは欠場となる見通しを明らかにした。

 セルビア紙「ブリック」は「現在の規則では、ジョコビッチはワクチン接種の証明なしに米国の領土に入ることができない。つまり、シーズン最後のグランドスラムを逃す」と報道。そしてジョコビッチのコメントをこう伝えた。

「今のところ、私は米国に入国することを許可されていない。私にできることは多くない。ワクチン未接種の人々が国に入ることを許可するかどうかは米国政府次第だ」と語った。今後もワクチンを接種するつもりはなく、米国政府の方針が変わるのを待つ構えだ。

 また、ウィンブルドンがウクライナ侵攻を受けてロシアやベラルーシ勢を出場禁止としたことを改めて非難。「私はロシア人とベラルーシ人の選手がプレー禁止となることに同意できない。彼らをなぜ非難するのか分からない。それは彼らにとって公平ではない」と公式会見の場で異例の大会批判を展開した。

「1992年から96年までセルビア人は国際大会に出場できなかったので、私は彼らを理解できる」と自身の体験も踏まえてロシア勢を擁護した。

 ウィンブルドンではピッチ内外でジョコビッチに注目が集まりそうだ。