日本のエースは復調なるのか。男子テニスのドバイ選手権シングルス1回戦(14日、UAE・ドバイ)で、世界ランキング40位の錦織圭(31=日清食品)は同39位のライリー・オペルカ(23=米国)に3―6、6―3、6―4で逆転勝ちして2回戦に進出した。

 前回のオープン13ではまさかの初戦敗退。リターンに苦しみストレート負けを喫したが、初対戦のオペルカは身長211センチの〝大巨人〟で、錦織が苦手としてきたビックサーバーだ。厄介な相手は序盤から220キロ超のサーブを決めてきた。第8ゲームにはオペルカの豪打の前にリターンが乱れた。先にブレークを許し、第1セットを落とした。

 第2セットになると、強烈サーブに対応し始め、第4ゲームでブレークを奪う。しかしここで右足首をひねって痛めたようで、第5ゲーム終了後にはメディカルタイムアウトを取り、テーピングを施す場面もあった。それでも相手の荒いプレーにも助けられ、第2セットを取り返した。勝負の第3セット、第7ゲームで相手のビッグサーブを冷静に返してミスを誘い、ブレークに成功。そのまま勝利をものにした。

 2回戦では世界14位のダビド・ゴファン(30=ベルギー)と対戦するが、試合終了直後の錦織はニコリともしなかった。気になるのは右足首の状態。本人は「大丈夫です」と語ったものの、近年は右手首の負傷で長期欠場するなど〝スぺ体質〟が目立つ。完全復活に向けては、いかにケガと戦っていくかも重要なポイントになりそうだ。