男子ゴルフのメジャー最終戦「全英オープン」最終日(17日、英国・セントアンドリューズ・オールドC=パー72)、通算20アンダーでメジャー初優勝を飾ったキャメロン・スミス(28=オーストラリア)の発言が、サウジアラビア政府系ファンドが支援する超高額賞金の新ツアー「LIV招待」参戦への憶測を呼んでしまった。

 4打差3位から出たスミスが圧巻のサンデーバックナインを披露した。2つ伸ばして迎えた後半は10番から5連続バーディー、最終18番もバーディーで締めて「30」。首位スタートのローリー・マキロイ(英国)を逆転して栄冠をつかんだ。通算20アンダーは、2000年にタイガー・ウッズ(米国)がマークした通算19アンダーの大会コースレコードを更新する新記録となった。

 快挙を達成して迎えた優勝会見では「LIV招待」に関する質問も飛んだ。不快感をあらわにしたスミスは「全英オープンに勝ったばかりなんだ。そのことを聞くなんて、かなりよくないと思うよ」。さらに参戦意思の有無について迫られると「わからない。私のチームはすべてのことを気にかけている。私はゴルフトーナメントに勝つためにここにいる」と否定しなかった。これでは選択肢として完全に除外していないと受け取られても仕方ないだろう。

 実際、英紙「テレグラフ」によると、新ツアーのCEOを務めるグレッグ・ノーマン(67=オーストラリア)は同胞のスミス、アダム・スコット(42)を勧誘したい意向だという。1993年大会を制したノーマン以来となる同国人の全英チャンピオンとなったスミスは、どのような判断を下すのだろうか。