日本カーリング界を背負う存在となれるか。カーリング女子の北海道銀行は、2024、25年日本選手権で準優勝を果たした有望株だ。26年ミラノ・コルティナ五輪の出場は逃すも、現地で試合を観戦。独特の雰囲気を味わった中島未琴(22)、山本冴(25)、田畑百葉(23)、仁平美来(23)の4選手は、30年フランス・アルプス五輪に向けて再出発した。日本選手権(6月7日開幕、横浜BUNTAI)を前に、本紙の単独インタビューで今の胸中を明かした。

 今季はワールドツアー世界最高峰のグランドスラム(GS)で初の4強入り。世界への階段を着実に駆け上がる一方で、中島は「次の五輪まであと4年で、代表が決まるのは3年後。そう考えた時に今から日本で一番くらいの実力にならないと、五輪の代表になって金メダルを取るという目標は達成できないとみんなで言っている」。チーム内には手応えよりも危機感が漂っている。

 チームは21年12月に結成し、厳しい練習を積んできた。若さあふれるプレーで瞬く間に強豪となった。しかし、今のスタイルには限界を感じているという。仁平は「若さと勢いみたいな感じで出てきたチームだけど、波があるのが若さだと思う。今季のGSで全部決勝に行ったチーム・ティリンツォーニ(スイス=今季限りで解散)のように常に勝ち続けるチームにならないといけない」と課題を口にした。

 現在は基礎固めに注力。体づくりはもちろん、再現性に磨きをかけることで、安定したパフォーマンスにつなげていく構えだ。山本は「私たちは試合が続くと練習でできていたことができなくなってきたり、悪いクセが出てきたりする。基礎がブレてしまい、何が原因で悪くなっているか、つかめないこともあるので今の時期から確実にブレない基礎をつくりたい」と展望を語った。

 ミラノ・コルティナ五輪は準決勝以降の試合をスタンドから見守った。メダルを争う一戦で高い完成度を誇るチームの選手がミスショットを投じるなど、普段は見られないプレーに衝撃を受けた。田畑は「いろんなスポーツ選手が『五輪には魔物がいる』とよく言うけど、それを会場で感じることができた。普段はありえないミスに『これが五輪なんだ』と思った」と回想。どんな場面でも動じない心技体のスキルを身につけなければならないと痛感した。

 日本選手権で優勝すれば、30年フランス・アルプス五輪代表候補決定戦への出場が決まる。早期に五輪を懸けた次なるステージの切符を手にしたいところだが、目先の勝利だけに捉われてはいない。仁平は「もちろん優勝はしたいけど、チームの投げ、雰囲気、コミュニケーションなど、日本選手権を見据えてやっているところにフォーカスを当てたい。成長の部分にも目を向けながら、いい試合をしたい」と力を込めた。

 北海道銀行が描く最大の夢は、世界の頂を勝ち取ることだ。中島は「日本のカーリングと言えば『北海道銀行だよね』と言われるようなチームになっていきたいので、日々前進していきたい」と気合十分。無限の可能性を秘める若きカー娘たちは、自らの足で道を切り開いていく。

☆なかじま・みこと 2003年7月24日生まれ。北海道出身。自身の強みは筋力。

☆やまもと・さえ 01年5月2日生まれ。長野県出身。裁縫の腕はプロ並み。

☆たばた・ももは 02年8月8日生まれ。北海道出身。高校までは陸上との二刀流で活動。

☆にひら・みく 02年8月29日生まれ。北海道出身。懸垂の回数はチーム一を誇る。