今季初Vが見えてきた。ゴルフの国内ツアー「KKT杯バンテリンレディス」2日目(16日、熊本空港CC=パー72)、首位と1打差の2位から出た西村優菜(21=スターツ)は、4バーディー、1ボギーの69をマーク。通算8アンダーでトップに立った。

 崩れそうで崩れない。粘り強いゴルフでツアー5勝目に王手をかけた。前半の2番パー4でボギーをたたくと、10番までパーを並べる我慢の展開。それでも、苦しいときは「ため息をついて嫌な事を吐き出している」と一呼吸。気持ちを落ち着かせ、11番パー5でこの日最初のバーディー。その後は「少し目線と出球が合いだしていいパットが増えた」。後半は別人のようなプレーでバーディーを重ねた。

 ルーキーイヤーの昨季はツアーで4勝を挙げたが、今季は未勝利。「優勝したい気持ちは強い」と本音を口にした一方で「1打差はあってないようなもの。とにかくすごく集中しないといけないコースなので、プレーに集中したい。ティーショットがタイトなコースなので、そこを集中して次につながるティーショットができれば」と平常心を貫いている。

 最終日も厳しい場面に遭遇する機会があるだろう。そんな時は「自分の中の切り替えのスイッチ」と話す〝ため息〟でメンタルをケアし、頂点の座を守り抜く。