北京五輪でドーピング違反が発覚したカミラ・ワリエワ(15)ら10代の若手ばかりが活躍するロシア女子フィギュアスケート界の〝若さ偏向〟の実態を、2020年欧州選手権女王のアリョーナ・コストルナヤ(18)が明かした。

 同選手はロシア「タス通信」に対して「今、私のことを『もう100歳だ』と言う人がいます。シニア4年目のシーズンで、ついこの間までジュニアと比較されていたのですが」と吐露。18歳で〝100歳扱い〟される、何とも厳しいロシア女子の現実を語った。

 また、国際スケート連盟(ISU)が年齢制限を現状の15歳以上から17歳以上に引き上げる案を6月の総会で議論することについても言及。「もちろん、私にとって大きなプラスになると思います。15歳と16歳では大きな差はないと思うが、17歳なら大きい」と歓迎した。

 北京五輪では、ワリエワにドーピング違反が発覚しながら、16歳未満の「要保護者」であることなどからスポーツ仲裁裁判所(CAS)が継続して大会出場を認め、非難が殺到した。また、ロシアの10代女子選手が好成績を残してすぐに引退してしまう現実があり、フィギュア界の課題となっている。

 コストルナヤは代表選考会直前のケガで北京五輪出場を逃したが、今後も競技を続けるという。年齢制限の引き上げで、ロシアのフィギュア界でも息の長い女子スケーターは出てくるだろうか…。