圧巻の滑りだった。スピードスケートの北京五輪代表選考会初日(29日、長野・エムウェーブ)、高木美帆(27=日体大職)が女子3000メートルで3分59秒81の国内最高記録をマーク。37秒58で優勝した500メートルに続き、2冠に輝いた。

 見据えるのはあくまで五輪だ。「最低でも国内記録、リンクレコードは更新していきたい」。1400メートル時点では全体3位だったものの、中盤にギアチェンジ。1800メートル以降は全体1位のタイムで滑り切り「自分の中で4分0秒ってところが頭にあったので、ゴールしたときに3分台っていうのを見れたのはうれしい気持ちが強かった」と収穫を口にした。

 リンクの状態も読み切った。「スピードに乗れれば維持しやすい」と男子5000メートルの結果などを踏まえてイメージ。「最初にスピードを作ってリズムを崩さずに、刻んでいくってことだけを考えて滑った」。タイムを狙う上で、計算し尽した大人のレース運びぶりに「内容も結構よかった」と声を弾ませた。

 北京五輪では複数種目での金メダルが期待される。500メートルの出場については「自分の中での今の考えでは…」と言葉をとどめながら「できれば選考を待ってほしい」と言及を避けたが、調整は順調そのもの。かねて特別な思いを抱く〝金メダル〟へ、自分の体と相談しながら歩みを進めていく。