東京五輪の開会式で楽曲制作を担当するミュージシャンの小山田圭吾(52)が、過去に障がいのある同級生らに悪質ないじめをし、雑誌上で悪びれもせず告白した問題は、あっという間に世界各メディアが報道。〝東京五輪3つ目の失態〟として広まった。

 米「ABC」は、小山田氏が謝罪したが、ネット上で辞任要求が高まっていることも伝えた。また「新型コロナウイルス禍の問題に取り組む大会にとって、最新の大災害」と位置づけている。

 また、シンガポール「ストレーツ タイムズ」は女性蔑視発言の森喜朗前組織委員会会長、タレントの渡辺直美に対する容姿侮蔑発言の佐々木宏氏に続く3度目の「大騒動」で、「大会にとっては、最新の人事に対する頭痛の種」とした。さらに、組織委員会側が小山田について「高い倫理基準」を持つ人物と表現したことも強調している。

 英「ガーディアン」は、むごいいじめの内容も報道。フランス「rfi」は「五輪のイメ―ジを傷つけた」とした。仏「フィガロ」、メキシコ「ミレニオ」など、あらゆる地域で報じられている。
 小山田は16日に謝罪文を発表。「過去の言動に対し、自分自身でも長らく嫌悪感を抱いていたにもかかわらず、これまで自らの言葉で経緯の説明や謝罪をしてこなかったことにつきましても、とても愚かな自己保身であったと思います」などと懺悔。組織委側は続投の姿勢を示しているが、波紋は広がるばかりだ。