【どうなる? 東京五輪パラリンピック(38)】1年延期となった東京五輪に向けて競泳男子の瀬戸大也(25=ANA)や卓球男子の水谷隼(30=木下グループ)らは強化拠点解禁の“Xデー”を待ち望んでいる。

 すでに個人メドレー2種目で五輪出場を決めている瀬戸は、萩生田光一文科相(56)が実施したオンラインによる意見交換に出席。緊急事態宣言に沿って31日まで使用停止の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)や国立スポーツ科学センター(いずれも東京・北区)について「プールが使えないので、ランニングなどを行っている。一日でも早く施設が使えれば」とし、団体、混合ダブルス代表の水谷は「卓球は長い期間NTCを使うので、できれば再開してほしい」と訴えたという。

 これを受けて萩生田文科相は「東京都が先が見えない状況の中で知恵を出し合いながら少しずつでも(元の状態に)戻れるように検討したい」と語ったが、宣言解除後にすぐ“全面復旧”となるかは不透明。段階的な再開計画が現実的となっている。

 フェンシング男子エペで元世界ランキング1位の見延和靖(32=ネクサス)は「スポーツを特別扱いしてほしいとは思わないが、少しずつでも改善できるならしてほしい」と理解を示す一方、関係者からは「やはり選手たちは現状に不安を抱いているように感じた」との声もあった。“我慢の時間帯”はまだまだ続きそうだ。