萩生田光一文科相(56)は13日、1年延期となった東京五輪に向けて、強化活動に影響が出ているアスリートとオンラインで意見交換した。

 出席したアスリートは競泳男子の瀬戸大也(25=ANA)、卓球男子の水谷隼(30=木下グループ)、フェンシング男子の見延和靖(32=ネクサス)、バレーボール女子の荒木絵里香(35=トヨタ車体)の4人。また、鈴木大地スポーツ庁長官(53)も同席した。

 味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)や国立スポーツ科学センター(いずれも東京・北区)などの施設は、緊急事態宣言に沿って31日まで使用停止となっており、瀬戸は「プールが使えないので、ランニングなどを行っている。一日でも早く施設が使えれば」とコメント。水谷も「卓球は長い期間NTCを使うので、できれば再開してほしい」と訴えたという。

 萩生田文科相は「(施設の)使用再開は日本スポーツ振興センターやJOC(日本オリンピック委員会)、JPC(日本パラリンピック委員会)を通じて各競技団体からの要望も受け付けているところ」とした上で「東京都が先が見えない状況の中で、知恵を出し合いながら少しずつでも戻れるように検討したい」。アスリートの“悲痛な叫び”は届くのか。