迫る!?東京ブラックアウト 寒波襲来による電力不足で首都圏停電に…

2022年01月07日 16時08分

6日の東京は一面の雪景色に(ロイター)
6日の東京は一面の雪景色に(ロイター)

 日本列島は上空に流れ込む寒気や列島沿いに進む南岸低気圧の影響で6日、首都圏を中心に太平洋側でも雪が降った。気象庁は2018年1月以来、4年ぶりに東京23区に大雪警報を発表。東京都心部では同じく4年ぶりに積雪が10センチに達し、空の便や鉄道ダイヤなどに影響が出た。寒波で懸念されるのは、暖房などで使用が増える電気の需給バランス。電力が不足し、ブラックアウトの可能性もあるという。

 東京電力パワーグリッド(PG)は6日、気温低下による暖房需要の増加などに伴い、北海道電力ネットワークと東北電力ネットワーク、中部電力パワーグリッド、関西電力送配電の4社から最大192万キロワットの電力融通を受けたと発表した。

 この日は列島の冷え込みが強まり、最高気温は東京都心部が2・6度にとどまり、名古屋市は6・0度、大阪市7・0度と、いずれも平年を下回った。首都圏などの降雪で太陽光発電の出力が低下したこともあり、電力需給が厳しくなった。東電PGによると、電力融通を受けることにより、ピーク時の需要に対する余力を示す供給予備率は安定供給に必要とされる3%を確保できる見通しという。

 東電PGが電力融通を受けるのは昨年1月以来、約1年ぶり。昨年は寒波の影響や火力発電燃料の液化天然ガス(LNG)の不足で全国的に電力需給が逼迫した。

 電気事業関係者は「大雪や吹雪による停電の恐れが危惧されてますが、寒波が繰り返されれば、各地で暖房の電力消費が上がる。1~2月に電力不足になれば、大手電力会社が管轄する全エリアで停電が起こる“ブラックアウト”が起きるかもしれない。日本列島はパニックになります」と語る。

 気象庁はこの冬は厳しい寒さになるとの見通しを示しており、さらなる需給逼迫が予想される。

「北海道、沖縄を除けば、関西、北陸、中部、四国、九州の各電力会社管内も電気の余力が厳しい状況。もし、ブラックアウトになったら、ライフラインの断絶や交通機関や医療機関のマヒなどの深刻な被害をもたらす。日本中がパニック状態になりますよ」(電力アナリスト)

 2018年9月には北海道胆振東部地震で発電所が連鎖的に停止したことで、北海道全域の約295万戸が停電するという日本で初めての大規模ブラックアウトが発生した。

 札幌市在住のジャーナリストは「18年は、地震で道内の349の病院が停電したため、酸素吸入や人工透析治療ができなくなった。停電で信号機が止まった地域も多く、一時的に長距離トラックの輸送がストップ、宅配便などの遅延が出た。交通機関が遮断されたことで食料や日用品、石油燃料といった物資が不足した。一般家庭では一部分でも電気を使うタイプの暖房や電気こたつが使用できなかった。スマホの充電もできず、情報が入手できなかった。電力復旧まで45時間かかりました」と振り返る。

 前述したように昨年1月、東電PGが電力融通を受けることになったため、今回は早めの対応となった。それでも、火力発電に使う燃料の価格高騰、温室効果ガスの排出量が少ないLNGの中国の爆買いで世界的にエネルギー需要が増大しているだけに、1月、2月のブラックアウトが心配される。

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