レアル・マドリード(スペイン)とリバプール(イングランド)が対戦した欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝(28日=日本時間29日)で起きた大混乱が、さらなる波紋を呼んでいる。

 試合はRマドリードが1―0で勝ち14度目の優勝を飾ったが、試合前にはチケットを持たないファンがスタジアムに侵入を試み、警察が催涙スプレーを使用するなどして大騒動となった。混乱はスタジアム内でも起きており、米人気歌手まで怒りの声を上げている。

 人気グループ「フィフス・ハーモニー」の元メンバーで「バッド・シングス」「ハバナ」「セニョリータ」などのヒットで知られるカミラ・カベロ(25)は、CL決勝のオープニングセレモニーでヒット曲メドレーを披露。複数の海外メディアによれば、カミラは試合後に自身のツイッターを更新し「私たちのパフォーマンス中に、人々が自分のチームの応援歌を大声で歌っていたなんて信じられないわ。私はチームとともに良いショーを提供するために長い間、不眠不休で働いていたのに。とにかく、とても失礼なこと。でも、みんなに喜んでもらえてうれしいわ」などと皮肉たっぷりに記した。

 このツイートは現在削除されているものの、キューバ生まれのカミラはこのツイートの前に「私は家族と一緒にサッカーを見て育ちました」と自ら〝サッカー愛〟をアピール。欧州のファンの反応がよほど気に入らなかったようだ。

 これに対し、欧州のサッカーファンも反感を隠せない。米情報番組「エンターテインメント・トゥナイト」などは、あるファンのツイートを紹介した。「一応、言っておくけど、欧州のスポーツファンは情熱的だ。多くのファンは自分の好きなクラブのために生きていて、それがライフスタイルになっている。だから、あなたの文句はかなりおかしい。欧州ではファンがつくる雰囲気が大事なんだ」

 Rマドリードの歓喜の優勝の陰で、思わぬ〝場外戦〟が勃発した格好だ。