今月、カメルーンサッカー協会の会長に就任したばかりの世界的スターであるサミュエル・エトー氏(40)が、ドイツと二重国籍を持つ〝超怪物〟と話題のドイツ1部ドルトムントのU―21ドイツ代表FWユスファ・ムココ(17)にカメルーン国籍選択を直談判だ。

 カメルーン紙「ジャーナルドゥカメルーン」は「エトー会長が1人の選手にカメルーン代表でプレーするよう説得する。エトーは1月のアフリカネーションズカップで、世界のサッカー界で最もエキサイティングな若いストライカーであるムココを招集することを望んでいる」と報道した。

 ムココは昨年11月に16歳を迎えるとすぐに名門のトップチームに引き上げられ、同12月の欧州チャンピオンズリーグ(CL)のゼニト戦でCL史上最年少デビュー。さらに同月の国内リーグ戦のウニオン・ベルリン戦でリーグ史上最年少得点を決めるなど旋風を巻き起こした。すでに欧州各国のビッグクラブが獲得を狙う超逸材だ。

 ムココはドイツで育ち、すでに各年代のドイツ代表としてプレー。直近では飛び級でU―21ドイツ代表として試合に出場している。一方で生まれはカメルーンのヤウンデで、両国の国籍を保持。A代表の公式戦に出場するまでは選択が可能なため、エトー会長が直々にカメルーン代表を選択するようラブコールを送ることになったのだ。

 エトー会長は今週末にムココとの電撃会談を開催した模様。同紙は早ければ来年1月に地元開催となるアフリカ選手権でサプライズ招集の可能性があることも指摘しており、怪物ストライカーの動向に注目が集まる。