UAE1部アルアインを退団した元日本代表DF塩谷司(32)が今夏のJリーグ復帰を希望していることが判明した。

 塩谷は2011年にJ2水戸でプロデビュー。12年8月にJ1広島へ移籍し、14年に日本代表に初選出され、17年からアルアインでプレーしていた。6月に退団が発表となり、今後の動向が注目されている中、J1クラブ関係者によると「日本でプレーしたいと聞いている」と、今夏の帰還をもくろんでいるという。

 すでにJリーグは新型コロナウイルスの影響による入国規制などで今夏の外国人選手の獲得が困難な状況にあり、後半戦に向けて戦力アップを検討するクラブにとっては海外帰りの塩谷は貴重な即戦力。サイドバックやセンターバックをこなせるユーティリティー選手ぶりも大きな武器となるだけに、古巣の広島や資金力のある神戸入りがささやかれている。

 同関係者は「塩谷をほしいと思うクラブはあると思うし、本当なら広島とかに戻るとかなんだろうけど、中東では年俸250万ドル(約2億7000万円)ももらっていたらしい。しかも税抜きで。そこまで出せるクラブはないでしょう」と指摘し、UAE時代の高年俸がJ復帰の障害になるとみていた。

 しかもJ各クラブの経営事情はコロナ禍により厳しい状況に追い込まれている。同関係者は「本人もダウンは覚悟しているだろうけど(塩谷を取りたいクラブは)下がるにしてもどこまでお金を出せるのか。難しいところじゃないか」とし、今後の動向を気にかけていた。