6日(日本時間7日)に行われた欧州チャンピオンズリーグ(CL)準決勝第1戦、マンチェスター・シティー(イングランド)―ドルトムント(ドイツ)戦の試合後、副審がドルトムントのエースFWエーリングブラウト・ハーランド(20)からサインをもらっていたことについて、本当の目的が明らかになった。スペイン紙「スポルト」が伝えている。

 渦中の人物となったルーマニア人副審のオクタビアン・ソブレ氏はハーランドが引き揚げる際、イエローカードとレッドカードにサインを求めたことが問題行動として批判を浴びていた。だが、ソブレ氏はその理由を公表。重度の自閉症に苦しむ人の支援のため、サインが書かれたカードをオークションに出し、その売り上げを慈善団体に寄付していることを明らかにした。

 実はソブレ氏は、過去にスペイン1部バルセロナのスター、FWリオネル・メッシ(33)にも同様の依頼をしていた。メッシは以前からソブレ氏の活動に関心を寄せており、2019年9月17日に行われた欧州CL1次リーグ第1節のドルトムント―バルセロナ戦後にソブレ氏からの依頼を快諾。合計9枚のカードにサインをしたという。

 一部では「公私混同」とも言われていたソブレ氏の行動だが、実は社会貢献の一環だったことがわかり、関係者やファンの間からは称賛の声も上がり始めている。