女子プロレス「スターダム」の〝妖精〟なつぽいが因縁の中野たむにリベンジを果たした。
 
 26日の名古屋大会ではケージマッチでの激闘の末に敗れたなつぽい。シングル2番勝負の第2戦となった28日の後楽園ホール大会では、時間無制限一本勝負での決着戦に臨んだ。

 試合開始早々、なつぽいは中野の顔面を蹴りつけ場外へ投げ飛ばすと、コーナーに上りプランチャを浴びせる。
 
 そのまま場外で激しくやり合い、お互いをマットをはがした床に叩きつけ合う大乱闘を展開。リングに戻るとエルボー合戦から激しいビンタ合戦を展開し、客席も騒然とした。

 なつぽいは回し蹴りから5回連続のフェアリアルギフト(変型ダイビングボディープレス)をお見舞い。20分を経過し、ボロボロな2人は最後の力をふり絞って猛虎原爆弾で3カウントを奪い合うも、お互いの意地と意地が交錯し決着がつかない。それでも20分31秒、最後はなつぽいがフェアリーストレイン(クロスアーム式ジャーマン)で執念の3カウントを奪った。

 試合後、疲労困ぱいの2人は大の字状態に。寝たままマイクをつかんだなつぽいは「たむちゃん…。眉毛ないよ」と涙声で口にし、殺伐とした会場の空気を和らげた。

 続けて「たむちゃんはやっぱりすごいね」の称賛に対し、中野は「気持ちわる! ねえ、なっちゃん。たむはさ、引退なんか絶対にしないし、なっちゃんのことも絶対に引退なんかさせないから」と握手を求めるが、なつぽいは応じることなく払いのけた。
 
 これで1勝1敗となった2人は、7月9日の東京・立川ステージガーデン大会で行われるユニット対抗戦で再び激突する。今度こそ2人の戦いに決着はつくのか。