スターダムのワールド王者・岩谷麻優(27)が、団体初の無観客試合(8日、後楽園ホール)に頭を抱えている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ユーチューブでの生配信のみとなる同大会メインでは、鹿島沙希(26)とのランバージャックマッチ(選手が場外に落ちた場合、セコンドからリング内に押し戻される)に臨む。

 だが、決戦を直前に控えて「今までお客さんの声援に助けられた部分もあるし、どんなことをやっても無反応なので心が折れそうな気がする。未知との遭遇なので、全てが怖い」とマイナス思考に駆られている。

 しかも岩谷率いる「スターズ」と鹿島が所属する「大江戸隊」だけでなく、他の3ユニットもリングを取り囲むことになり「誰に狙われているか分からなくて…」と疑心暗鬼になっている。たとえ同じユニット内でも、LINEを既読スルーにしたままとか、後輩と食事に行った際に割り勘にしたなどというささいな理由から寝首をかかれる可能性があるからだ。

「多くの人に視聴してもらいたいけど、メインとして成立するのでしょうか!? こんなことならタイトル戦にすればよかった…」。自ら提案したルールを後悔する形になった女子プロ界のエースは、不安を抱えたままリングに立つことになった。